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 乃亜さんの建築は様々な印象のものがありますが、その根底には一種の懐かしさを感じるような、日本人らしい陰影、情緒の流れがあると思います。

 

初期の倉庫型ジーンズファクトリー1号店、大きな木のある白い壁の家、久礼の風工房、安芸の遊木民、そして、カフェギャラリーとして10年の時を刻んだPool・・・ 洗練された線と面で構成された空間だけれど、なんとも言えない愛嬌があったり、どこか安心するような身近さを片隅に残していたり。そこに共通しているのは、仕掛けや遊び心を、主張しすぎることなく自然に対峙するものに感じさせて、内側にそっと引き込んでいくような独特の佇まい、知らないうちに心の深い部分が安心している、そういう仄かな空気感ではないでしょうか。

 

また、山本一夫さんと乃夫さん親子には、血のつながりを経由した1本の大きな精神性が共有されていて、世代の違いによって生まれる化学反応も、建築という人と深く寄り添う生きた空間に、新鮮さをあたえ続けていくことだと思います。

                           ※ 乃亜建築設計事務所の記録 WEB管理者JY

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